プロポリスは何から集める?

一口にプロポリスといっても、産地ごとに成分や効能には大きな違いがあります。これは、ミツバチが集めてくる原料が違うからです。
それでは、プロポリスの主な産地の原料と成分・効能について解説します。

プロポリスの原料

プロポリスは、ミツバチが樹液や植物の花粉などを唾液に含まれる酵素を混ぜてつくった樹脂製の混合物です。蜂の巣を外敵から守り、細菌やウィルスの繁殖を抑える強力な力を持っています。ですから、プロポリスの原料といえば、ミツバチが採ってきた樹液や花粉のことをいいます。

産地ごとに原料となる樹木や樹液が違う

プロポリスは、世界中で採取されています。しかし、同じプロポリスといっても、ミツバチの種類やミツバチが集める原料の樹木や樹液によって成分が異なってきます。

ブラジル産プロポリスの原料

ブラジル産プロポリスは、アフリカミツバチと西洋ミツバチが交配してできた「アフリカ蜂化ミツバチ」が集めています。西洋ミツバチよりも行動範囲が広くて活発なため、さまざまな植物の樹枝を採取することができます。
原料となる樹木は薬効植物と呼ばれているユーカリやハーブ類が多いのが特徴です。また、ミナスジェライス州に自生している「アレクリン」という植物から採取されるプロポリスは最も高品質のプロポリスとして有名です。ブラジルには四季がなく、気候が1年中ほとんど変わらないので、季節によって採取する植物に違いが出ることはありません。

オーストラリア産プロポリスの原料

ヨーロッパ産プロポリスの原料となる樹木はユーカリが中心です。広大なオーストラリアに自生しているユーカリから採取されるプロポリスは他と比べて色が濃いのが特徴です。また、ユーカリの葉には強い殺菌力があり、芳香性や防腐性にも優れています。

ヨーロッパ産プロポリスの原料

ヨーロッパ産プロポリスは、西洋ミツバチが集めています。原料となる樹木はポプラが中心です。ポプラの植物の芽には抗菌性の高いフェノール化合物が何種類も含まれています。クリシン、ガランギン、ピノセンブリンなどの薬効が、そのままプロポリスの特徴的な薬効となっています。
中国でもヨーロッパ産プロポリスと同じように、西洋ミツバチがポプラの木から集めたプロポリスが採取されています。

原料となる樹木の成分の違いがプロポリスの成分や効能に大きな影響を与えている

産地ごとに異なる樹木や植物は、それぞれの自然環境で生育できる力を持っています。そのような自然の力を見事に取り入れたものがプロポリスです。原料となる樹木の成分がプロポリスの成分や効能に大きく影響をしているのです。

ブラジル産プロポリスの成分や効能

ユーカリやハーブ類から採れるブラジル産プロポリスは、他の地域で作られるプロポリスよりもフラボノイドの含有量が20倍~40倍も多く含まれているのが大きな特徴です。ミナスジェライス州で自生している南米固有の「アレクリン」という植物から採取されるプロポリスは抗炎症、抗酸化、抗菌作用効果の高い「桂皮酸誘導体」が特に多く含まれています。

オーストラリア産のプロポリスの成分や効能

ユーカリを原料とするオーストラリア産プロポリスには芳香と抗菌・抗炎症作用、鎮痛・鎮静作用が特徴です。

ヨーロッパ産のプロポリスの成分や効能

ポプラが主原料のヨーロッパ産のプロポリスはフラボノイドを始めとしてポリフェノールが豊富で、強い殺菌・抗菌作用があります。

まとめ

プロポリスは、ミツバチが樹液や花粉などを唾液に含まれる酵素を混ぜてつくった樹脂製の混合物です。ですから、プロポリスの原料といえば、ミツバチが採ってきた樹液や花粉のことをいい、原料の樹木や樹液によって成分が異なってきます。
ブラジル産プロポリスの原料はユーカリやハーブ類が多く、特に「アレクリン」という植物から採れるプロポリスは高品質のプロポリスとして有名です。一方、オーストラリア産はユーカリが、ヨーロッパ産はポプラがプロポリスの主な原料です。
産地ごとに原料が違うプロポリスは、効果や効能も異なっています。